画材の色名事典(紫系統・その4)
2007 / 12 / 06 ( Thu ) ![]() あかむらさき(赤紫) 準天然岩絵具 顔彩・鉄鉢(以上、KI) レッドバイオレット(RED VIOLET) アクリラガッシュ(HL) 和・洋名共に読んで字の如く、赤味の紫色。 ちなみに洋名の方は、パープル(PURPLE)よりも紫寄りの色合いになります。 PCCS(日本色研配色体系)24色の中の1色です。 ![]() ブリリアント レッドバイオレット(BRILLIANT RED VIOLET) ホラダムアクアレル(SC) 輝く様な色合いの半透明の赤紫。 かなり赤味は強いものの、一応紫とわかる色をしています。 日本ではほとんど使用されない顔料PV1(triarylcarbonium)が使用されています。 ![]() アメジスト(AMETHYST) コピックスケッチ V17(TO) 2月の誕生石としておなじみの宝石、アメジスト(紫水晶)をイメージしたやや赤味の紫色。ちなみに、あの紫色は鉄分による事が、近年の実験によって明らかにされています。 ただし、コピックのそれは、染料の透明感も手伝ってか、実際の宝石の色より若干淡い感じがします。 |
画材の色名事典(紫系統・その3)
2007 / 11 / 26 ( Mon ) ![]() アーガイルパープル(ARGYLE PURPLE) コピックスケッチ RV99(TO) アーガイル(Argyle)はひし形の上に線が乗った二重のチェック柄で、 イギリスでは伝統的な柄の一つです。その標準色の一つがこの赤紫色です。 始めは英国紳士の靴下やセーター等に用いられていましたが、 やがて、婦人物にも浸透し、世界中に広まって行きました。 このダイヤ柄の名前はスコットランド西部にあるアーガイル州の名門、 キャンベル家のタータンに由来するとされています。 ただし、このタータンは鮮やかな緑と青が基調で、柄もかなり違います。 ![]() アイリス(IRIS) コピックスケッチ B79(TO) ![]() ネオピコ2 489(SE) ![]() アーチスト色鉛筆(HL) アイリス(Iris)は、花しょうぶや杜若等、アヤメ科の植物の総称。 ギリシャ語の「虹」に由来する事から、植物の他に虹彩、虹を指す事もあります。 黄色や白等、色数は多いですが、一番ポピュラーな花の色である青紫色が 画材に採用されました。 ただし実際の花の色と同じ様に、 画材の方も採用したメーカーによって、色合いはバラバラです。 ![]() アイリスバイオレット(IRIS VIOLET) あやめいろ(菖蒲色) 色辞典 第1集(TB) 英名は、上記のアイリスと意味は同じですが、 紫系統の色である事を強調する為に、下にバイオレットが付いています。 一方、和名はアヤメ科の多年草の一種を指します。高さは約60cmで、 初夏に青紫色か白の花を咲かせます。その為に夏の季語となっています。 なお、あやめは端午の節句に欠かせないしょうぶの古語ともされていますが、 実はしょうぶはサトイモ科で、あやめとは別物と判明しています。 ![]() あおむらさきいろ(青紫色) アクアオイルカラー『デュオ』(HL) ブルーバイオレット(BLUE VIOLET) アクリラガッシュ(HL) コピックスケッチBV08(TO)、他 和名も英名も、青味の強い紫色を意味します。 ただし、英名の紫に当たる色名が バイオレット(VIOLET)とパープル(PURPLE)に分かれるのに対し、 和名の紫はただ一つ「紫」である為、 厳密には指す色合いに若干差が出ているかも知れません。 なお、ガッシュ等の場合、有害なホルムアルデビド(BV1)を使用している為、 シックハウス症候群にかかっている方、あるいはかかった事のある方は避けた方がいいでしょう。 それ以外の方も、換気をする等して使用の際は気を付けましょう。 ![]() アクラブルーバイオレット(ACRA BLUE VIOLET) リキテックス(BN) 頭のアクラ(ACRA)はバニーコルアートが使用権利を得た登録商標です。 ここではパソコンの関係で付けられませんでしたが、 本当はregistered trademarkの略称が付いています。 ちなみに色合いは「どこが青紫じゃい!?」とツッコミたくなる位、 はっきりした赤紫をしています。 ![]() ブルーバイオレット レーキ(BLUE VIOLET LAKE) プリズマカラー(WS) いわゆるレーキ顔料(染料と体質顔料を合わせて作られた顔料)で作られた青紫色。 しかし、高級色鉛筆ゆえ、かなりの耐光性を持っています。 また、安全性も問題ありません。 ![]() ブリリアント ブルーバイオレット(BRILLIANT BLUE VIOLET) ホラダムアクアレル(SC) 輝く様な青紫、の意味の、青紫らしい色。 そのままだとかなり濃い色ですが、薄めるときれいな青紫のトーンが出ます。 なお、日本ではほとんど使用されない顔料PV3(triarylcarbonium)が使用されています。 |
画材の色名事典(紫系統・その2)
2007 / 11 / 11 ( Sun ) ![]() モーブ(MAUVE) ホラダムアクアレル(SC) パブロ(CD)、他 ![]() アーチスト色鉛筆(HL) 19世紀、イギリスの化学者パーキンはキニーネを合成しようとしてアニリンから偶然鮮やかな青紫の色素を生み出しました。この色素はフランス語で「葵」を意味する「Mauve」と名付けられ、1856年に世界初の合成染料として商品化されました。1862年の万国博覧会ではヴィクトリア女王がこの染料で染めたドレスを着用し、モデルを務めました。 しかしこのオリジナルの染料から作った合成顔料は、全くと言っていい程耐光性がありませんでした。そこで現在では、耐光性の強い顔料で、色調を似せて作っています。 なお、この色名もメーカーによって色合いにかなりの差があります。 ![]() モーブシャドー(MAUVE SHADOW) コピックスケッチ BV00(TO) 平たく言えば、「藤(葵)色の影」。白シャツ等にできる陰影の様なごく淡い青紫。車体の色に用いられる色名の一つで、故にのむら剛先生のマンガ「AT LADY」で、中嶋悟氏を尊敬するカーマニアの婦警ロボット、4号(ちなみにヒロインは7号)の制服の色になっています。 ![]() モーブブルーシェード(MAUVE BLUE SHADE) アーチスト・オイルカラー(WS) 専門家用油絵具(KB) その名の通り、青味がかったモーブ。近年登場した顔料で作られているだけに、透明度は高いですが、堅牢です。 ![]() モーブレッドシェード(MAUVE RED SHADE) 専門家用油絵具(KB) その名の通り、赤味がかったモーブ。クサカベ油絵具では先述のモーブブルーシェードと1セットですが、W&Nにはなぜかこの色名は存在しません。 ![]() モーベット(MAUVETTE) ネオピコ2 494(SE) モーブ(mauve)に縮小辞の-te(但し、ここでは直前が母音の為、-tteになっています)が付くと、色調が明るくなります。 しかし実際の葵や藤の花の色は、こちらの色に近いです。 ![]() イリデッセントモーブ(IRIDESCENT MAUVE) コピックスケッチ BV000(TO) イリデッセント(iridescent)には、「虹色の」や「玉虫色の」等の意味がありますが、この場合は、「真珠の様な光沢の」モーブ、と言う事になります。色合いはほとんど白に近い、ごく淡い青紫です。 コピック等マーカーは基本的に色を薄める事ができません。そこでユーザーの要望に応えて淡い色が多数追加されました。これはその中の1色で、白い衣装の影を入れるのに重宝しています。 ![]() ダークモウブ(DARK MAUVE) カラトアクアレル125(ST) その名の通り、濃いモーブ(モウブ)色。 但し、同社同製品のバイオレット(VIOLET)よりは明るく、やや赤味がかっています。 ![]() ディオキサジンモーブ(DIOXAZINE MAUVE) ブロックス油絵具(BX) 20世紀に登場した紫の有機顔料、ディオキサジン(PV23)を使用して作られたモーブ。 耐光性も安全性も高いだけでなく、色調も本来の(染料の)モーブの色合いにかなり近い半透明色です。 ![]() パーマネントモーブ(PARMANENT MAUVE) アーティストウォーターカラー(WN) 本来のレーキ顔料のモーブは耐光性が全然無いのが弱点でした。 そこで先述のPV23等、後続の顔料に各メーカーとも順次切り替えています。W&N社もその内の1社ですが、色名に顔料名を用いる代わりに「永久不変」を意味するパーマネント(PARMANENT)を冠しています。 かつてのモーブに比べると、色の深みは今一つですが、耐光性も安全性も申し分ありません。 ![]() ペールモーブ(PALE MAUVE) ネオピコ2 482(SE) その名の通り、淡いモーブ色。 先述のモーベット(MAUVETTE)よりまだ淡く、白に近い色をしています。 それにしてもネオピコ2には、モーベットやこの色名があるのに、なぜモーブはないのでしょう? |
画材の色名事典(紫系統・その1)
2007 / 09 / 29 ( Sat ) ![]() パープル(PURPLE) アクアファイン(KB)、他多数 ![]() Drマーチンシンクロマチック 30(BN) パープルは地中海産の貝の一種から採れる動物性染料の色で、和名の貝紫に相当します。 色名は原料であるホネガイの一種パルプルに由来すると思われます。 まずホネガイの呼吸器官に近い部分(パープル腺)から粘液を取り出します。 これは最初淡い黄緑ですが、潰しながら日光に当てると赤紫に変色します。 しかし一枚の布を染め上げるのに大量の貝を必要としたので、当然高貴な色でした。 元々はこの色名が紫系統の基本色相を指していましたが、 現在では赤味寄りの紫色を様になっています。 但しアメリカでは逆に青味寄りの紫を指す事が多いです。 その為か、HTMLカラーネームの基本16色にはこちらが選ばれています。 なお、フランス語ではpourpreと表記しますが、 その色合いは紫ではなく、やや青味の紅色(クリムソンに相当?)を 指すので、注意が必要です。 ![]() パープルレーキ(PURPLE LAKE) デザイナーズガッシュ(WN) レーキ顔料で作られている赤紫。 ブリード現象を起こす可能性があるので、 普通はこの色を一番上に乗せた方がいいでしょう。 また、この色を上にハイライトを乗せる時は、 ブリードプルーフのホワイトを使う事をお勧めします。 ![]() バイオレット(VIOLET) プリズマカラー(WS) Dr.マーチン ラディアント 10A(BN) コピックスケッチV09(TO)、他多数 スミレ(=violet)の花の色の様な青紫色の事。17世紀後半にニュートンがプリズムを用いて太陽光線を分光した時、可視光線の一番波長が短い光をこう呼んだ事から一気に広まった色名。現代では基本色相の一色として扱われています。 その場合、厳密には青味の紫を差しますが、 アメリカでは何故か先述のパープルより赤味寄りになっています。 ![]() むらさき(紫) 顔彩・鉄鉢(KY) 和名の紫はムラサキ科の多年草である紫の根で染めた色。 赤と青の中間に属する基本色名の一つです。 この色を出す紫草もあまり多くは採れない為に、 必然的に着用できる者は限定されました。 洋の東西を問わず紫は高貴な色だったのです。 |
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