画材の色名事典(緑系統・その3)
2008 / 01 / 31 ( Thu ) ![]() アッシュグリーン (ASH GREEN) アクリラガッシュ (HL) アッシュ(ash)は「灰、もしくは灰味の」の意味。その名の通り、かなりくすんだ緑色です。ローズ、イエロー、ブルーと共にアッシュシリーズとしてアクリラガッシュに追加された色です。 ![]() アップルグリーン(APPLE GREEN) プリズマカラー(WS) コピックスケッチG14(TO)、他 この場合のアップルは青りんごの事。普通、りんごと言えば日本では赤りんごが連想されますが、世界的には青りんごの方が主流派です。 なお、メーカーや画材によって色調にかなりズレがあります。 ![]() アビスグリーン(ABYSS GREEN) コピックスケッチBG75(TO) 深海、深淵(=abyss)を思わせる色。画材の色名にはアビスブラックもあるくらいで、このグリーンもかなり濃い青緑色です。 他にも青緑や深緑系の色には、海に関連した色名が多いです。 ![]() アンティークグリーン(ANTIQUE GREEN) アクリックガッシュ(NK) 専門家用油絵具(HL) アンティーク(antique)は、懐古、古典的と言う意味。 朽ちる事なく、かえって風格や品の良さが出てきたり、現在では見かける事のない精巧な技術を持ったりする等、永い年月の経った物事に対し、好意的に捉えた洋語です。 色としては、ややくすんだ中くらいの明度の青緑です。 なお、ホルベイン油絵具の方は、日本画の顔料である裏葉緑青を使用している為、取り扱いに注意しましょう。 ![]() アンティオケ グリーン ライト(ANTIOCHE GREEN LIGHT) エキストラファイン オイルカラー(LB) アンティオケ(Antioche)は、かつて古代シリア王国(セレウコス朝)の首都でした。1921年、フランスが委任統治領シリアの一部として支配しますが、1939年にトルコに返還されました。現在はトルコ南部のハタイ県都になっています。 ちなみにアンティオケ(Antioche)はフランス語での呼び名で、トルコ語ではアンタキヤ(Antakya)と呼ばれます。 色合いはこの都市の風景か、工芸品をイメージしたものと思われます。 この色が登場した当時はディープもあったでしょうが、現在ではなぜかライトのみ残っています。 |
画材の色名事典(緑系統・その2)
2007 / 11 / 01 ( Thu ) ![]() アースグリーン(EARTH GREEN) XLスタジオファイン オイルカラー(PB) アース(earth)には地球と大地の両方の意味がありますが、この色合いからすると、前者の方の意味かも知れません。 半透明の深緑です。 ![]() アウトラジアスグリーン(OUTRAGEOUS GREEN) ツインマーカーPU 13-62JP(SS) アウトラジアス(outrageous)は、「突飛な」あるいは「乱暴な」、の意味。それが転じて「ステキな」の意味にも使われます。今流に言うならさしずめ「ブっ飛んだ」と言ったところでしょうか。確かにこの蛍光の緑は蛍光色の中でも『ブっ飛んだ』光を放っています。 なお、日本語(カタカナ)での表記は必ずしも正しいとは言い切れません。その点はご了承願います。 ![]() あおたけ(青竹) 顔彩・鉄鉢(KS) 日本画絵具“彩(いろどり)”(HL) 青々と生い茂る竹の幹の様な、濃い青緑。 この色名の登場は江戸時代で、当時はもう少し黄味がかっていたそうです。 しかし文明開化直後に、合成顔料のマラカイトグリーンが西洋から輸入され、 現在の色調に置き換えられてしまったと言われています。 ![]() アカンサスグリーン(ACANTHUS GREEN) アクリラ(HL) 色名は地中海産の植物に由来します。 使用顔料は「オキサイド オブ クロニウム」と同じ酸化クロムですが、同社の透明水彩のロイヤルブルーと同様に、覚えやすい様にイメージの色名を使用したと思われます。背景や下塗り等に便利な不透明色です。 ![]() あさみどり(浅緑) アクリルガッシュ ジャポネスク(TN) 読んで字の如く、浅い色調の緑色の事。やや青味がかっています。 その昔、始めはどの色も「深い、浅い」と言う表現をしていました。 やがて、他の色は「濃い、薄い」の表現に代わっていきましたが、緑だけはなぜか「深い、浅い」の表現が残ったのです。 ![]() アシッドグリーン(ACID GREEN) コピックスケッチ YG07(TO) アシッド(acid)には「酸性」や、「(熟してないので)酸っぱい」の他、「酸性染料」の意味があります。 なお、これはアシッドイエロー(ACID YELLOW)にも言える事ですが、まず1950年代に鮮やかで酸っぱい感じのする柑橘系の色をイメージした、「ビタミンカラー」の一つとして、その後コピックが生まれてから数年後の1996年に「酸っぱい感じのする色群」=アシッドカラーの一つとして流行しています。 |
画材の色名事典(緑系統・その1)
2007 / 09 / 29 ( Sat ) ![]() グリーン(GREEN) アクリラガッシュ (HL) カラトアクアレル125(ST)、他 洋名における基本色相の一色。ニュートンのスペクトルの基本7色の中では丁度中間に位置します。 地球に欠かせない植物の色で癒しの色と呼ばれ、イスラム社会では聖人の衣の色と言う事で吉色とされ、実際、イスラム諸国の多くが国旗にこの色を用いています。また、ほとんどの国の紙幣は緑(系統)なのだそうです。 加法混色の3原色の中の一色とされていますが、光のG255は、大変輝きの強い黄緑色に見える為、HTMLのカラーネームではライム(LIME)と言う別の色名を与えられています。 なお、後述のビリジャンに黄色を混ぜて作る事ができる為、画材の世界では少々押され気味です。 ![]() みどりいろ(緑色) サクラクレヨン(TL) アクアオイルカラー"デュオ"(HL) 和名における基本色相の内の一色。青と黄色の中間の色で、暖色でも寒色でもない、中間色相の一つでもあります。 草木の葉の色を思わせる為、転じて若々しさ、初々しさを連想させる場面に古くから用いられています。赤ちゃんを「みどりご(嬰児)」と言ったり、若い女性の艶やかな黒髪を「緑の黒髪」等と言ったりするのが、その例です。 JIS慣用色名のマンセル値は2.5G6.5/10で、厳密にはグリーン(2.5G5.5/10)より明るい色をしています。 ![]() アーマーグリーン(ARMOR GREEN) エキストラファイン オイルカラー(LB) 西洋の甲冑(=armor)の色をイメージした、透明度が高くやや深い緑色。 色調は全然違いますが、コンセプト的に日本の青褐を含む褐色(かちいろ)の色群に通ずる所があります。 ![]() フタロアーマーグリーン(PHTHALO ARMOR GREEN) エキストラファイン オイルカラー(LB) 頭のフタロは緑色顔料である銅フタロシアニン(PG7)の事。 この顔料を使用しているため、先述のアーマーグリーンより青み寄りの濃い色をしています。 ![]() アイスオーシャン(ICE OCEAN) コピックスケッチBG72(TO) 両極付近の凍った大洋を思わせる、くすんだ青味の強い緑色。 本当に寒々しい色をしています。 ![]() アイスグリーン(ICE GREEN) アクリラガッシュ(HL) ![]() Dr.マーチン ラディアント 50D(BN) どちらも氷を思わせる緑色、の意味。しかし、メーカーや画材によって色の差が激しい色名の一つです。 上段は寒冷地の海原に浮かぶ氷を思わせる完全な不透明色です。普通色で安全ですが、混色し過ぎると、色が濁るので注意。 一方、下段は何故か、かき氷のメロン味かライム味のシロップの色を連想させます。この色はDr.マーチンのセットDの中でも蛍光が強く、ブラックライトの下だとさらに光ります。安全ですが、蛍光色同士でないと混色できません。 ![]() アイビーグリーン(IVY GREEN) アクリルガッシュ(TN) アイビー(ivy)は蔦の事。 蔦は東アジアに分布するブドウ科のつる性落葉樹。巻きひげには吸盤があり、山野の岩や樹に這う様にして成長します。葉には光沢があり、秋には赤く色付きます。その為、季語は秋になっています。家屋の外壁や石垣に這わせる事が多いですが、盆栽にして観賞する場合もあります。 色名は、夏場の葉の色をイメージした濃い緑色です。 |
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