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画材の色名事典(黄系統・その8)

おうごんまつ(黄金末)
吉祥岩絵具(KI)
おうごん(黄金)は黄色に輝く金の事で、
大判小判の金色を思わせる強い黄色の事も指します。
訓読みで「こがね」とも言います。
また、「末」は薬等を粉末にした状態を言います。
元々は本物の黄金を粉末にしていたのかも知れませんが、
現在は人工的に似た色を作り出しています。

おうはく(黄白)
顔彩 鉄鉢(以上、KI) 水干絵具(UB)
きびゃく(黄白)
専門家用透明水彩絵具"NEO"(KB)
岩絵具を細かく砕いて細かくすると、同時に白に近くなります。
この状態を白(はく、びゃく)と言います。
この場合は岩黄を砕いて色調を淡くしたもの。
言わば白群、白緑と同じ理屈ですが、
なぜか色の方が先に来ます。
また、比較的歴史が淡いからか、読み方もバラバラになっていますが、
本当は「おうびゃく」と発音します。
なお、「こうはく」と発音すると、
法要に用いる黄×白の水引の事を指します。

おうはくうすくち(黄白淡口)

おうはくきくち(黄白黄口)

おうはくちゅうくち(黄白中口)
以上、新彩岩絵具(UB)
先述の黄白を明度によって3段階に分けた色群。
今までにもお伝えしましたが、
うすくち(淡口)はその名の通り、元の色より淡い色を、
ちゅうくち(中口)は3色の中で中間の色を意味します。
一番濃い色は本来こいくち(濃口)になる所、
黄系統だけに実際にはあまり濃い色ではないので、
代わりに黄味が強い事を示すきくち(黄口)が付いています。
なお、毒性表示等は不明ですが、
岩絵具なので、念のため使用の際は気を付けて下さい。

かりやす(刈安)
日本画用絵具「彩」(HL)
カリヤス(刈安)はイネ科の多年草。
ススキに良く似ており、高さは約1m。
中部・近畿地方の山地に自生するものは別名をオウミカリヤスと言います。
染料にする時は草をまるごと煮て、灰汁を媒染剤に用います。
なお、江戸時代に町娘が愛用した黄八丈は
カリヤスの仲間で伊豆八丈島に自生していたコブナグサを使用していました。
これは葉が丸くフナに似ていた事からこの名があります。
大変鮮やかな緑味の黄色に仕上がりますが、
その名の通り、刈りやすい=入手しやすい為、
色としては軽んじられていました。
近年になって、日本の伝統色として大切にされる様になったのです。
色名は、この刈安染めの色をイメージしています。

きはだいろ(黄蘗色)
アクリルガッシュ ジャポネスク(TN)
キハダ(黄檗)は柑橘類の一種の樹木。5〜6月頃黄緑の花を咲かせます。
樹皮の内側は黄色で苦味があります。
その様子から「黄肌」と呼んだのが名前の由来です。
これが染料や薬として活用されてきました。
樹皮は元々は健胃剤や火傷の薬として用いられ、
その際の薬用名は黄檗(オウバク)と言います。
なおキハダで染色する場合は媒染剤の必要はありません。
かなり鮮やかな黄色に発色しますが、
色よりも薬効の方が重要視されてしまい、
藍染めの下染めにされる事が多かった様です。

うすくちきはだ(淡口黄檗)

こいくちきはだ(濃口黄檗)
以上、優彩(HL)
薄口11番と濃口9〜13番で黄檗の1セットです。
優彩の中でも透明度が高いのか、
濃口は目が細かくなるにつれ、色が明るくなります。

きろく(黄緑)
岩絵具(KI)
漢字は同じですが、「きみどり」ではなく、「きろく」と読みます。
読み方だけでなく、色合いも普通の黄緑とは異なり、
少しくすんだ緑味の淡い黄色になります。
日本の伝統色の中でも岩絵具ならでは、の1色と言えます。

きんおう(金黄)
専門家用透明水彩絵具"NEO"(KB)
きんおうまつ(金黄末)
岩絵具(KI)
きんおう(金黄)は金色がかった黄色の事で、
赤茶色を混ぜた様な強い黄色を指します。
先述の黄金と比べ、かなり赤味が強いです。
なかなか微妙な色合いですが、
実際にはもう少し鮮やかです。

今回、和名ばかりまとめました。
その内、刈安等はまだいいのですが、
黄白など岩絵具のみの色名は、
意味や読み方を調べるのに苦労しました。
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